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ちょっと待ってその火災時に役立つ「投げる消火用具」は大丈夫?

防災・火災予防知識

こんにちは、TEAM WEBRIDです。
今回の記事のテーマは「投げる消火用具」について。

火災はいつ起こるかわかりません。もしものときに備えて、消火用具を持っていると安心ですが、消火器は重くて持ち運びに不便ですし、使い方は簡単ですが、難しそうなイメージが。
そこで、今回は投げる消火用具についてご紹介します。
投げる消火用具とは、火災現場に投げ入れるだけで消火効果を発揮する画期的な製品です。
簡単に使えて、効果も高いので、家庭や職場、車などに常備しておくと便利です。
ただ、そんな投げる消火用具ですが、不適切な販売があったとネットニュースで話題になりました。
今回はそのニュースについても、詳しく解説します。

今回の記事も、現役消防士や消防職員OBへの取材をもとに説明します。
この記事を読むことで、「投げる消火用具」のことが理解できます。

それではレポートします。

「投げる消火用具」とはなんだ?

投げる消火用具とは、その名の通り、火災現場に投げ入れるだけで消火効果を発揮する消火用具です。一般的には、消火剤を内蔵したプラスチックやガラスの球体や筒状の容器に入っています。火に触れると、容器が破裂して消火剤が散布され、火を消します。投げる消火用具のメリットは、以下の通りです。

  • 消火器のように重くなく、持ち運びや保管が簡単です。
  • 消火器のように操作方法を覚える必要がありません。投げるだけで使えます。
  • 火災現場に近づかなくても、遠くから投げ入れることができます。自分の安全を確保しながら消火できます。
  • 消火剤が広範囲に散布されるので、効果的に火を消すことができます。
  • 消火剤が無害で環境に優しいものが多いです。

投げる消火用具の種類と選び方 投げる消火用具には、主に以下の3種類があります。

  • 消火ボール:球体状の容器に消火剤が入っています。火に触れると破裂して消火剤が散布されます。
  • 消火スプレー:筒状の容器に消火剤が入っています。火に触れると瞬時に破裂して消火剤が噴射されます。
  • 消火シート:布状の素材に消火剤が含まれています。火にかぶせると消火剤が発熱して火を消します。

投げる消火用具を選ぶときには、以下の点に注意してください。

  • 消火対象の種類:投げる消火用具は、主にA類(可燃物)やB類(油類)の火災に対応しています。C類(電気)や金属の火災には使えないものもありますので、注意してください。
  • 消火範囲と消火時間:投げる消火用具の消火範囲と消火時間は、製品によって異なります。消火ボールは広範囲に消火剤が散布されるので、大きな火災にも対応できますが、消火時間は短いです。消火スプレーは狭い範囲に消火剤が噴射されるので、小さな火災に適していますが、消火時間は長いです。消火シートは火にかぶせることで消火できますが、消火範囲は限られます。自分のニーズに合わせて選びましょう。
  • 使用期限と保管方法:投げる消火用具には、使用期限があります。使用期限が切れると、消火効果が低下したり、容器が破裂したりする恐れがあります。使用期限は製品に記載されていますので、定期的に確認しましょう。また、保管方法にも注意が必要です。高温や直射日光、湿気などにさらされると、消火効果が低下したり、容器が破損したりする恐れがあります。涼しくて乾燥した場所に保管しましょう。
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不適切と指摘された「投げる消火用具」は何が不適切だったのか?

いざ本題です。「投げる消火用具」の何が不適切だったのか。それは消火能力を過大に表現していたとのこと。

あたかも、一般的な住宅の居室内で発生する、当該居室の天井に炎の高さが届くまでの火災を、商品一つを投げるだけで、当該火災を消すことができる効果があるといった表示をしていました。

この内容が真実でない場合は、景品表示法違反(優良誤認)に当たります。

が、現実として消費者庁により、消火能力について過大表現をしていた「投げる消火用具」を販売した5社に再発防止命令が出ました。
その5社とは次のとおり。

  • 栄徳(愛知県西尾市)
  • エビス総研(東京都中央区)
  • ファイテック(愛知県大口町)
  • ボネックス(埼玉県新座市)
  • メディプラン(岡山市中区)

いずれの会社も、2010年以降、天井に炎が届くほどの火災を商品一つで消火できると、ウェブサイトやパッケージ、動画広告などで表示していました。
しかし、各社が提出した実験動画などには、合理的な根拠を示すものがありませんでした。

実際の商品は次のようなものです。

  • First Short
  • 小さな消防士
  • 小さな消防士2
  • ファイテック投てき用消火用具
  • 投てき用消火用具Fitech
  • 火にポン
  • 投げ消すサット119ecoプラス
  • 火消ッシュ
  • 火消し119
  • 投てき消火剤
  • 投げ消すサット119eco
  • 消える魔球

ちなみに、消費者庁が根拠となる資料の提出を求めたところ、5社が提出したのは少量による火災を消す映像といったおそまつなものでした。
そのため、天井に炎が届くほどの火災を商品一つで消火できるといった効果の裏付けとは認められないと消費者庁が判断したということです。

情報元はこちらです。

令和4年5月25日消費者庁発出「投てき消火用具の販売事業者5社に対する景品表示法に基づく措置命令について」

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投げる消火用具は本当に使えないのか?

投げる消火用具は本当に使えないのかというと、そうでもありません。投げる消火用具の中にも、消火能力がしっかりと求められたものもあります。

それがこちら、さきほども紹介したボネックスの投げ消すサット119エコ。

こちらは、前述のごとく、過大評価で表現修正は指示を受けたものの、消火能力は本物。

なんと日本消防検定協会の性能鑑定を取得しています。

日本消防検定協会とは、総務省の所管団体で、消防機械器具等の試験及び検査を公正に行う機関として消防法に基づき設立されたもので、消火性能試験を実施し、消火能力の確認をしています。

要は、消火性能が国のお墨付きってこと。

ボネックスHPから商品説明を引用すると、

2004年4月、投げ消すサット119は投てき用特定初期拡大抑制機器として「日本消防検定協会の性能鑑定」に合格しました。 (消火弾タイプの消火機器として世界初)

日本消防検定協会 特定機器評価番号 特評第261号

全世界20か国以上の販売実績

小さく軽いので素早く持ち運べる

人体・環境にも無害、後始末も簡単

威圧感を与えない外観で身近に設置

ボネックスHPより

では、肝心の消火能力はどのくらいかというと、「投げ消すサット119エコ」を5本使用した時の消火能力が、普通火災の能力単位「1」とされています。

消火能力の単位なんて言われると難しいですね、わかりやすく言うと、みなさんが一般的にみかける消火器は10型消火器と呼ばれています。

こんなやつ。

このサイズの消火器の、普通火災の消火能力単位は「3」です。

つまり、「投げ消すサット119エコ」15個合わせると、一般的な消火器の普通火災に対する消火能力と同等の性能ということです。


消防士に学びたい

まとめ

今回は、投げる消火用具についてご紹介しました。投げる消火用具は、消火器と比べて、軽くて使いやすくて効果的な消火用具です。火災に備えて、自分のニーズに合った投げる消火用具を選んで、常備しておきましょう。

コメント

  1. 苅谷 公司 より:

    お世話様です。投げる消火用具についてご質問があります。
    投げる消火用具は、消防法に定めのない物(メーカーが勝手に作った)とありますが、弊社商品「投げ消すサット119」は、日本消防検定協会の性能鑑定を取得し、消火能力単位を5本で1単位と認められた製品です。現状も型式適合検査を受け合格品としてNSマーク付与されて販売しております。これは明確に消防法の簡易消火用具として義務設置の1/2までは置き換えることのできる製品であり、総務省消防庁予防課より官報で各消防本部へ通達された物です。紹介されている他の4製品は不明ですが、弊社商品も同じとみているのでしょうか?ご確認ください。ご返事お待ちしております。

    • TEAM WEBRID TEAM WEBRID より:

      苅谷さま

      ご指摘ありがとうございます。
      こちらの記事は、令和4年5月25日付消費者庁発出「投てき消火用具の販売事業者5社に対する景品表示法に基づく措置命令について」

      https://www.caa.go.jp/notice/assets/representation_cms209_220525_01.pdf

      に基づき、わかりやすい記事に仕上げたものとなっております。

      表示内容の修正指示があっただけで、おっしゃるとおり、性能は認められていることが確認できました。
      記事を修正させていただきます。
      なお、効果的な「投げる消火用具」ということで御社の商品およびHPを記事内で紹介させていただいてもよろしいでしょうか?