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後悔する前に|階級だけじゃない消防士の世界の上下関係

人間関係

こんにちは、TEAM WEBRIDです。今回の記事は、消防士の世界の上下関係についてレポートします。

消防士って階級世界でしょ?階級がすべてじゃないの?

確かに、それは一理あります、本来そうあるべきです。しかし、一理だけです。というのも、消防士の上下関係が厳しいことは有名です。基本的には、先に採用された消防士が先輩であり、後から入った消防士は後輩です。では、この上下関係、例えば、後輩が、先輩よりも上の階級になったら、どんな変化が起きると思いますか?イメージできますか?

今回はこのような内容の話です。今回も、現役消防士の方や、消防職員OBへの取材をもとにレポートします。この記事を読むことで、消防士の世界の上下関係が理解できます。消防士を目指している人、特に再就職や転職をする人にとっては、消防士になったときの振舞い方がイメージできるようになります。

消防士の上下関係に影響する要素は?

まず、大前提としては、先ほども言ったように、階級による上下。そして、現実的な上下関係を作る消防士として採用された順番。消防士の世界では、在職期間のことを、「拝命年数」と表現します。次に上下関係に影響するのは、どこの世界でも考慮される年齢です。

  • 階級
  • 拝命年数
  • 年齢

この3つが複雑に絡み合うと、接し方が難しくなってきます。ため口でいいのか、敬語を使うべきなのか、悩みますよね。特に、採用年数の上限ギリギリで採用されたりすると、入ってすぐは一番下っ端という認識で大丈夫ですが、どのように変化してくのでしょうか?このあたりは、消防本部や、組織の大きさによっても、文化が全く違うものです。例えば次の2つの消防本部。

1つは、全職員が知り合いで、お互いの名前も覚えているような、職員数100人に満たないような小規模な消防本部。1つは、消防署数が10を超え、知っている消防職員よりも、知らない消防職員のほうが圧倒的に多いような政令市などの大規模本部。異動するたびに「はじめまして」の自己紹介を何年たってもすることになります。

この2つの消防本部では、上下関係の文化に違いが出て当たり前です。この記事では、中規模的な消防本部(中核市レベル・職員数300人から500人程度)を例にとってレポートします。

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最優先は階級のはずだが・・・

最優先は、階級のはずですが、実質的な上下関係は、拝命年数です。階級が上がって、先輩よりも上の階級になったからといって、今まで敬語を使っていた先輩に対して、急にタメ口になるわけにはいきません。基本的には、自分の階級がどんどん上がり、拝命年数が先輩の職員を追い越したとしても、元々の先輩に対しては敬語を使うことが一般的です。

では、逆に、階級で追い越された側の先輩としては、どういう口の利き方になるのでしょうか。一般的には、後輩が自分の階級を追い越したとしても、今まで後輩に対してタメ口を使っていたように、変わらず、タメ口で話すことが一般的です。

ただ、中には、人間性がしっかりしている人もいて、相手が後輩であっても、自分よりも階級が上になったのであれば、敬語を使う人がいます。こういうことができる人は、階級制度に重きを置いている人として信頼できますね。

もう1パターン、相手が後輩だけど、階級が上、の相手に対して敬語を使うパターンがあります。それは、もともと知り合いではなかったというパターンです。大きい本部ほど起こりやすい事例です。異動後の初対面などであれば、いくら相手が後輩であろうと階級が上の場合、まともな消防職員であれば敬語で接することが一般的です。

このように、階級がいくら入れ替わろうと、もともとの拝命年数による上下関係ができあがってしまっていると、簡単には上下関係もひっくり返ることはないということがわかります。

年齢は基本的に関係ない

消防士同士の接し方の中で、年齢は、一番重要視されません。いくら相手が年上であろうが、拝命年数が後輩であれば、タメ口で話すことになります。初対面の相手であれば、階級によって接し方を考えます。初対面の相手が同じ階級であれば、拝命年数によって接し方を考えるようになります。

消防士を知りたい

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同期は仲間意識が強く上下関係を感じることは少ない

消防士の場合、同期の年齢差が10歳程度離れることもあります。高卒すぐに採用されれば、18歳。
大卒枠の上限ギリギリで採用されると30歳前後。下手したら一回り(12歳)ぐらい年が離れている可能性もあります。それでも、18歳の人が30歳の人に対して、タメ口で話すこともあります。仲間意識が強いため、年上側の人も、年下の同期からタメ口で話されても嫌味に感じることは少ないようです。

このあたりも、採用されてすぐ入校する消防学校での共同生活の影響かもしれません。もちろん、中には同期であろうが序列に厳しい人もいますので、注意が必要です。あえてアドバイスをするならば、若くして消防に入る人は、同期であろうとも年上には敬意を払って敬語を使う方がベターです。

年上の後輩には気をつける必要がある

年上の後輩に対しての、接し方の注意点をお話しします。それは、若くして、例えば高卒すぐに、高卒枠で採用されたとします。この場合、翌年には、大卒の後輩が入ってきます。もちろん後輩が年上だろうが、先輩は自分です。年上の後輩に対して、先輩として偉そうにふるまうかもしれません。この上下関係のまま、しばらく関係が続きます。

しかし、しばらくすると、大卒の後輩のほうが、先に昇任試験にかかり、階級が上になります。ここで逆転が起きます。つまり、採用条件と採用された年齢により、いずれ逆転する相手というのはある程度予想がつきます。そのような相手には、はじめからあまり偉そうにしないことが賢明です。そうすれば、階級の差がさらに広がったとしても、違和感なく接することができるでしょう。高卒と大卒であれば昇任スピードが違うので仕方ないことです。

「昔の関係があるから、偉そうな態度から敬語に変えるなんて無理だ、でも階級の差が開きすぎてしまって、周囲の目も気になるようになってきた。」

なんてことで悩まなくてもすみます。

消防士に学びたい

年上の後輩と接するときのアドバイス

年下の先輩が、年上の後輩と接するときのアドバイスです。それは、名前だけは、「さん」付けで呼ぶという方法です。あくまでも先輩なので、訓練の指導や、現場での命令など、時には厳しく当たる必要もあります。そんな時に敬語で檄を飛ばしても格好がつきません。年上の後輩であろうが、後輩に変わりはありませんから、タメ口で話しても問題はありません。拝命年数の違いがあるので、周囲も何も言いません。

ただ先ほども言ったように、いずれ階級を追い越される可能性がある相手の場合、ふだんの会話から、口調はタメ口で話すものの、名前を呼ぶ時だけは、「さん」をつけて読んでみてください。年上の後輩に対しても部分的ではあるものの「敬意」を表したことになります。ここに気をつけるだけで、10年後に階級が追い越されたとしても、自然な形でタメ口から敬語に変わりやすくなります。「変わりやすくなる」というより、「変えやすい」という方が自然でしょうか。よかったら試してみてください。

管理職になると別格なのか

消防士の世界では、一般的な消防本部では「消防司令補」または「消防司令」の階級以上の消防職員を管理職と表現します。管理職であるということは、「係長」などの役職がつくという意味です。現場でいうと小隊長クラス、規模の小さな消防本部では中隊長クラスになります。指揮を執る場面も増えます。部下を抱えている状況になります。もちろん、部下には、階級は自分よりも下なものの、拝命年数が上の先輩も存在します。では、現場において、部下だからといっても拝命年数が上の先輩に対して、

「〇〇を車両から取ってこい!」

などと言えるでしょうか?答えは「ノー」です。

「△△さん、〇〇取ってきてもらっていいですか?」

となります。やはり拝命年数による上下関係の序列はいつになってもくずれません。念のため付け加えますが、拝命年数が後輩からの指示だとしても、管理職(小隊長)からの指示です、この指示に従う従わないの選択肢は、拝命年数が上の先輩にはありません。従うことが絶対です。

これは、現場活動に支障をきたさない、指揮命令系統をスムーズにするための階級制度です。年下の後輩に言われた指示であろうとも、現場活動においての上位階級者からの指示は絶対です。指示内容によって、多少は腹の立つこともあるかもしれませんが、指示に従うしかありません。

逆に、ここで指示に従わなかったらどうなると思いますか?上司の指示に従わなかった事実や顛末などを報告書に取りまとめ、所属の署長を通じて、消防本部の人事担当へ報告です。報告者や本人へ質問聴取などにより事実確認をし、上司の指示を聞かなかった者は処分を受けることになります。懲戒処分、分限処分という表現を聞いたことがあるかもしれませんが、上司の命令違反は分限処分にあたります。
犯罪などの処分は懲戒処分、職務上の不適切な行為などは分限処分です。

\懲戒処分・分限処分について詳しくはこちらの記事/

命令違反に厳しく処分を下すことは、秩序を守るためにはとても重要なことですね。話がそれましたが、いくら自分の階級が上がって上司という立場になろうとも、昔から知っている先輩に対しては、昔の上下関係が明確だった分、偉そうにふるまうことはできないということです。

後悔する前に|階級だけじゃない消防士の世界の上下関係のまとめ

消防士の世界の上下関係についてレポートしました。まとめると、次のとおり。

  • 消防士の世界で人間関係の序列には階級、拝命年数、年齢が影響している
  • 本来は階級により序列が決まるはずだが、現実は拝命年数が大きく影響している
  • 年齢はほとんど関係ないが、高卒枠で若くして採用された場合、大卒の年上後輩に階級を抜かれる可能性が高いので、ある程度、立場が逆転することを見据えた接し方が必要
  • 上記に対するアドバイスは、先輩として振舞う中で、呼び方だけは「さん」付けで呼ぼうということ
  • 現場活動においては、指揮命令系統の確立のため、階級や役職による命令力は絶対
  • 業務において階級上位者からの命令に従わないことは分限処分の対象になる
  • 階級による序列制度を維持するには、違反者に対する処分は必須

一般的な消防本部の事例を紹介しました。規模の小さな消防本部ほど、序列関係にはオリジナルルールが存在します。ローカルルールとでも呼ぶべきでしょうか。逆に、規模の大きな大都市になればなるほど、階級が重視されます。東京消防庁ほど大きくなれば顔見知りが少ないのでなおさら。同じ消防本部であっても初対面であれば、よっぽど片方の見た目が老けていない限りは、階級章をお互いに確認することで接し方が決まります。

総務省消防庁は国の機関なのでまた文化は違います。これから消防士になるという人は、自分の採用された消防本部のローカルルールに合わせた言動をとることがベターです。

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