消防団員も消防学校で教育・研修を受けるの?受けます!

消防団

こんにちは、TEAM WEBRIDです。
今回のテーマは、消防団員の訓練教育について。

消防士になったら、6か月間の新人研修を消防学校で受けることは有名だけど、消防団員も消防学校で教育を受けるのでしょうか?

実は、消防学校では、消防士だけでなく、ボランティアファイターである消防団員も教育を受けます!

今回の記事も、現役消防士や消防職員OBへの取材をもとに解説します。
この記事を読むことで、消防団員が消防学校でどのような教育を受けることができるのかが理解できます。

それでは、レポートします。

消防学校で消防団員はどんな教育を受けるのか?

消防学校は、学校と名前がついているものの、消防士や消防団員向けの研修所のことです。
消防団員も消防学校で教育を受けると聞くと、意外だなという印象を受ける人が多いと思います。

消防団員向けの研修は、次の3つの種別に分かれて実施されています。

  • 基礎教育
  • 専科教育
  • 幹部教育

専科教育と幹部教育は、さらに細分化されて教育が実施されます。

それぞれの教育の到達目標や研修内容を説明します。

消防学校での消防団員教育【基礎教育】

基礎教育というだけあって、消防士の初任科のようなもの。

消防団員として必要な基本を身につける教育です。
基本というだけあって、非常に多くの項目があります。

具体的には次のような内容です。

  • 講話職責と心構え
  • 訓練礼式 各個訓練 停止間の動作
  • 行進間の動作
  • 通常点検 通常点検実施要領
  • 敬礼動作 各個の敬礼
  • 部隊の敬礼
  • 小隊訓練 隊形編成と整頓
  • 行進
  • 組織制度 消防団の概要 消防団の沿革と組織
  • 消防団員の任免と階級
  • 消防団の活動 消防団業務の内容
  • 出動区域
  • 消防団と消防署との関係
  • ポンプ操法 放水訓練 水利部署と吸水要領
  • ホース延長、結合、放水及び収納要領
  • 消防ポンプ操法の概要 消防ポンプ自動車操法
  • 小型ポンプ操法
  • 火災防ぎょ 概要 火災の意義
  • 燃焼条件と消火理論
  • 火災防ぎょ戦術の原則
  • 警戒区域等設定要領
  • 防災 災害対策 災害対策基本法と消防団の役割
  • 地域防災計画に占める消防団の役割
  • 現場活動要領 地域特性に応じた危険要素
  • 地域特性に応じた災害防ぎょ活動の原則
  • 救急救助 救急法 心肺蘇生法
  • 搬送法
  • 救助法 ロープ基本結索
  • 救助資機材取扱要領
  • 緊急自動車運行管理 道路交通法 総則
  • 運転者の義務と安全運転
  • 緊急自動車の交通方法
  • 道路運送車両法 点検及び整備
  • 安全管理 危険予知訓練 消防団活動に伴う危険要因
  • 消防団活動に係る事故予防対策
  • 災害現場等における事故発生時の措置
  • 行事その他 入校式、修了式等

非常に多くの項目が並びます。
確かに消防団員として知っておくべき基本的なことが列挙されています。

しかし、一点注意が。

消防団員の数というのは、消防士に比べ、圧倒的に多いものです。
例えば、消防士の数が1,000名ほどの規模の消防本部になると、消防団員の数は5,000名ほどになることも。

何が言いたいかというと、消防本部のキャパに限界があり、新人消防団員全員が消防学校で教育を受けることができるわけではないということ。

このあたりは、消防学校の運営スタイルによっても変わってきます。

\消防学校の運営スタイルについて詳しくはこちらの記事/

消防団員になると必ず消防学校に行くというわけではないので誤解のないように。

消防学校での消防団員教育【専科教育】

基本教育の次に行うのは、専科教育です。
読んで字のごとく、専門的な知識を身につけるための教育です。

専科教育には次のような種類があります。

  • 警防科
  • 機関科

それぞれ説明します。

消防学校の消防団員教育【専科教育①警防科】

専科教育の1つ目は、警防科です。

「警防」という表現は、消防士の中ではよく使われるキーワードです。
明確な定義は見当たらないものの、次のような表現が消防士の採用案内に存在します。

消防士の仕事:火災の警戒及び防ぎょ

このことから、「警防」というのは、「警戒及び防ぎょ」の短縮語だと理解できます。

つまり、消防団の専科教育である警防科とは、火災の警戒及び防ぎょに特化した訓練教育だということです。
この意味を裏付けるかのように、専科教育の警防科の訓練内容は、次のとおり火災の警戒及び防ぎょに特化した内容となっています。

  • 講話 職責と心構え
  • 火災防ぎょ 通論 火災性状と消火理論
  • 火災防ぎょ行動 水利選定、注水部署及び注水技術
  • 火災想定訓練 建物火災消火訓練
  • 防災 災害対策 災害対策基本法と消防団の役割
  • 地域防災計画に占める消防団の役割
  • 現場活動要領 大規模地震
  • 風水害
  • 安全管理 危険予知訓練 消防団活動に伴う危険要因
  • 消防団活動に係る事故予防対策
  • 災害現場等における事故発生時の措置
  • 事例研究 実務研究課題討議 警防戦術事例
  • 安全管理事例
  • 行事その他 入校式、修了式等

消防学校の消防団員教育【専科教育②機関科】

専科教育の2つ目は、機関科です。

消防士の世界では、

  • 消防車を運転して火災現場に向かう
  • 火災現場で消防車を操作して水を放水する

このような役目の人を「機関員」と表現します。
この機関科とはまさしく、この機関員を養成するための訓練です。

そのため、訓練内容も警防科とは違い、道路交通法やポンプ運用など、機関員としての業務に特化した内容となっています。

  • 講話 職責と心構え
  • 道路交通関係法令 道路交通法 運転者の義務と安全運転
  • 道路運送車両法 日常点検実施要領
  • 保安基準
  • 緊急走行要領 緊急走行の基本原則 緊急自動車の交通方法
  • 交通事故発生時の措置
  • 走行訓練 基本走行訓練
  • ポンプ運用 ポンプの構造と作用 ポンプ本体と真空ポンプ
  • ポンプ運用訓練 ポンプ圧力と筒先圧力
  • 吸水及び送水上の注意事項
  • 吸水及び送水要領
  • 中継送水要領
  • 機関整備 点検整備 ポンプ点検要領
  • ポンプ使用後の点検整備要領
  • 故障と対策 エンジン本体の故障と主な原因
  • ポンプの故障と主な原因
  • 行事その他 入校式、修了式等

消防学校での消防団員教育【幹部教育】

次に紹介するのは、幹部教育について。
名前のとおり、一定の階級に達することで入校することができるようになる教育課程です。

  • 初級幹部科
  • 指揮幹部科(現場指揮課程)
  • 指揮幹部科(分団指揮課程)

消防団の規模により、どの階級から幹部科に入校するかは異なります。

政令市のように大きな消防団から、市町村消防団のように小さな消防団まで、一言で消防団といっても大きさはさまざま。

幹部の扱いが異なってきて当然です。
それぞれの教育内容は次のとおりです。

初級幹部科

  • 講話 初級幹部としての職責と心構え
  • 訓練礼式 訓練礼式指導要領 小隊の編成と整頓
  • 敬礼
  • 通常点検
  • 現場指揮 現場指揮要領 現場指揮の重要性と効果
  • 火災防ぎょ指揮要領と留意点
  • 火災想定訓練 建物火災現場指揮訓練
  • 防災 災害対策 災害対策基本法と消防団の役割
  • 地域防災計画に占める消防団の役割
  • 現場活動要領 大規模地震
  • 風水害
  • 防災指導要領 消火訓練指導要領
  • 避難訓練指導要領
  • 救出・救護訓練指導要領
  • 安全管理 危険予知訓練 消防団活動に伴う危険要因
  • 消防団活動に係る事故予防対策
  • 災害現場等における事故発生時の措置
  • 行事その他 入校式、修了式等

指揮幹部科(現場指揮課程)

  • 講話・現場指揮・安全管理
  • 火災防ぎょ訓練
  • 大規模地震発生時における指揮要領、延焼拡大防止措置
  • 水災活動訓練 風水害時の救助活動、指揮要領
  • 救助・救命訓練
  • 倒壊家屋等からの救助救命と指揮要領
  • 避難誘導訓練
  • 大規模地震発生に伴う津波災害時等の避難誘導・避難広報
  • 災害情報収集・伝達訓練
  • 他機関と連携した捜索活動、情報収集・伝達等の情報共有
  • 検索救助活動における活動標示の活用
  • 地域防災指導訓練
  • 初期消火、応急手当及び簡易な救助の指導方法
  • 行事その他 入校式、修了式等

指揮幹部科(分団指揮課程)

  • 講話・組織制度・安全管理
  • 講話 分団指揮者としての職責と心構え
  • 組織制度 消防団組織の現況
  • 消防団の充実強化及び活性化対策
  • 安全管理 公務災害補償制度の概要
  • 防災 災害対策基本法と消防団の役割
  • 地域防災計画に占める消防団の役割
  • 長期化活動対策 惨事ストレス対策
  • 災害対応図上訓練 事例研究
  • 消防団の充実強化及び活性化事例 安全管理事例
  • 行事その他 入校式、修了式

消防団員も消防学校で研修を受けるの?受けます!のまとめ

消防団員の消防学校教育についてレポートしました。
まとめると、次のとおり。

  • 新人教育である「基礎教育」
  • 警防分野の専門教育である「警防科」
  • 機関員を養成する専科教育である「機関科」
  • 幹部科は3種類存在し消防団の規模により入校階級は異なる

消防学校と聞くと、消防士のためだけの学校だと思われがちですが、消防団員に向けての教育もしっかり用意されていることがわかりました。

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