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解説|総務省消防庁と東京消防庁って何が違うの?

消防雑学

この記事を読んだらわかること

総務省消防庁と東京消防庁って、どっちも消防庁ってワードが入っているけど、何が違うの?

名前は似ているものの、まったく別の組織です、この記事を読めば、違いがわかりますよ!

この記事では、総務省消防庁と東京消防庁の違いについて説明します。どちらも「消防庁」がついていて、似たような名前なために、違いがわかりにくいですよね。この記事を読むことで、その違いが明確になるでしょう。今回の記事も、現役消防士の方や消防職員OBの方々からの調査結果をもとにレポートしたいと思います。

総務省消防庁と東京消防庁の違い:職員の立場

総務省消防庁は、国の機関になるため、総務省消防庁の職員は国家公務員という立場になります。それに対し、東京消防庁は、東京都の消防職員になるため、立場上は地方公務員という扱いになります。そのため、採用試験もまったくの別物です。

\消防士の採用試験について詳しく知りたい方はこちらの記事/

総務省消防庁と東京消防庁の違い:職員の異動

総務省消防庁の職員は、国家公務員として就職し、たまたま総務省の消防庁に配属されている職員です。ということは、異動次第で外務省や経済産業省、国土交通省などの、消防とは全く関係のない分野の省庁へ異動することがあります。

東京消防庁の職員は、東京消防庁の職員として就職しているため、東京消防庁の管轄地域にある81か所の消防署や10か所の方面隊本部、または消防本部への異動しかありません。いずれも、消防に関係した機関への異動であり、総務省消防庁の職員のような、消防に関係のない部署への異動はありません。

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総務省消防庁と東京消防庁の違い:職員数

総務省消防庁の職員数は、約180名なのに対し、東京消防庁の消防吏員数は、約18,000人です。

消防吏員って何?

聞きなれない言葉として、「消防吏員」という呼び方があります。

この表現は、「消防職員」と使い分けることがあります。

簡単に言うと、階級を持った消防職員のことを「消防吏員」と呼びます。

逆に、階級を持たない消防職員のことは「消防吏員」とは呼びません。

例えば、消防署に勤務しているものの、階級はなく、消防学校の初任教育も受けておらず、事務職のみを行う人は消防職員ではあるものの、消防吏員ではありません。

他にも、消防ヘリの操縦専任者や、車両整備専任者などを専属で雇用している場合、このような立場の人は、消防学校にも行かず、階級も持っていません。

事務職専門で雇用されている人と同様に、消防署に勤務しているため、消防職員ではあるものの、階級を持たないため、消防吏員ではありません。

100倍の差があります。なおお、東京消防庁の消防吏員は約18,000人と述べましたが、消防職員となると約18,500人となります。消防署に勤めているものの、階級を持たず、一般的な消防士と同様な仕事をしていない人が約500人ぐらい存在しているということになります。

総務省消防庁と東京消防庁の違い:業務内容

総務省消防庁の職員は、災害現場に出動することはありません。階級もありませんし、消防学校に入校し、初任教育を受けることもありません。事務仕事がメインとなっており、消防行政の企画や立案を行い、日本全体の消防行政をコントロールしています。

また、消防法令の策定や改定なども行っています。東京消防庁の消防吏員は、人数は多いものの、基本的には他の消防本部の消防士と同じで、階級制度があり、全員が消防学校に入校し初任教育を受け、卒業後は消防士としての消防人生を歩み始めます。

\消防士の階級制度について詳しく知りたい方はこちらの記事/

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東京消防庁と他の消防本部の違い

総務省消防庁と東京消防庁は、まったくの別物だということは、ここまで読んでくると把握できていると思いますが、では、東京消防庁と、他の消防本部はどのような違いがあるのでしょうか。

実際は、規模が大きく違うのみで、消防士としての業務に違いはありません。規模が大きいため、移動先が多く、業務内容が多岐にわたります。消防職員の数が100名程度の本部であれば、数年間勤務すれば、職員全員の顔と名前が一致するようになります。

しかし、18,000人規模となると、「約40年の消防人生の中で、総職員の3分の1に出会うことができれば多い方」と言われているようです。

東京消防庁って組合?本部?局?何?

東京消防庁は、組合でも単独の消防本部でもありません、東京都消防局でもありません。東京都の諸島と稲城市を除く全域が委託をしている組織となっています。管轄地域はあくまでも東京都の中なので、どこかの消防本部と、どこかの消防本部が組合を組んでいるわけでもありません。

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東京消防庁は、全国の消防本部のリーダー?

東京消防庁は、全国でも最大の規模を誇り、日本の首都がある東京を管轄しているものの、全国の消防本部に指示を出せるリーダーではありません。消防職員数が100名に満たないような小規模な消防本部と対等な立場となります。

消防職員が100名に満たず、消防司令長の階級が消防長でも、18,000人のトップに君臨する消防総監の階級の消防長でも、あくまでも同じ消防長に違いはありません。消防長同士も対等な立場となります。全国の消防本部に助言を与える業務を行っているのは総務省消防庁になります。

総務省消防庁と東京消防庁の違い:同じ消防庁、呼び分けは???

”消防庁”と呼称すると、どちらの組織を指しているのか誤解を生んでしまいます。したがって、ある程度の呼び分けが必要です。総務消防庁は総務省消防庁、東京消防庁は東京消防庁、とフルネームで呼称するのが一番メジャーな呼び方のようです。

ただ、地方の消防本部だと、「消防庁」と呼称した際に、全国に約700もある消防本部の1つである東京消防庁をわざわざ会話に出す場合は珍しく、「消防庁」とだけ言う場合は、総務省消防庁のことを指す場合がほとんどです。

また、消防庁という呼称で総務省消防庁のことを表現する場合、東京消防庁のことを短縮して「東消」(とうしょう)と表現することもあります。どのような場合にせよ、消防庁とだけ表現してしまうと、どちらの消防庁のことなのか明確にわからないため、「総務省消防庁」、「東京消防庁」と呼び分けた方が間違いありません。

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総務省消防庁、東京消防庁って何が違うの?のまとめ

総務省消防庁と東京消防庁の違いについて、多角的に説明してきました。総務省消防庁は消防と名前が付くものの、消防士として火災現場に出動することはないということが理解いただけたと思います。消防士になるには、東京消防庁の採用試験を受験してください。

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今後も、新しい情報が入り次第、レポートを更新していきます。


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また、消防関係者の方で、うちの本部ではこうなってるよ、それは違うんじゃない?などのご意見をいただける際も、コメントか問い合わせフォーム、またはTwitterにてご連絡いただけると助かります。

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