【消防学校】初任教育以外にはどんな教育があるの?【給料出ます】

消防学校

消防士になったら、初任教育として「初任科」に6か月入校するみたいだけど、他にはどんな教育が消防学校で行われているの?

消防士になったら、消防学校に6か月入校するというのは、一般的に有名な話しですよね。
しかも、学校に通うのに給料ももらえます。
これは、「学校」という名前がついているから紛らわしくなっていますが、消防学校というのはあくまでも消防士たちの「研修所」のことです。
そのため、消防士になってすぐ入校する「初任科」以外にも多くの教育課程を行っています。
消防士になって、「初任科」を卒業した後も、初任科と同様に「出張」という名目で消防学校に入校することになります。
では、消防学校では、「初任科」以外にはどのような教育を行っているのでしょうか?
今回の記事も、現役消防士の方や消防職員OBの方々からの調査結果をもとにレポートします。
この記事を読むことで、消防学校で行われている教育内容を理解することができます。

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  1. 消防職員に対する専科教育
    1. 警防科
      1. 講話(1時間)
      2. 警防行政の現状と課題(3時間)
      3. 防災(5時間)
      4. 警防対策(13時間)
      5. 消防戦術と安全管理(14時間)
      6. 図上訓練(10時間)
      7. 実技訓練(12時間)
      8. 事例研究(6時間)
      9. 健康管理(3時間)
      10. 効果測定(2時間)
      11. 行事その他(1時間)
    2. 特殊災害科
      1. 講話(1時間)
      2. 特殊災害の概論(2時間)
      3. 危険性物質等の基礎知識(15時間)
      4. 危険性物質災害における活動要領(16時間)
      5. 危険性物質災害における安全管理(5時間)
      6. 図上訓練(7時間)
      7. 効果測定(2時間)
      8. 行事その他(1時間)
    3. 予防査察科
      1. 講話(1時間)
      2. 予防査察行政の現状と課題(2時間)
      3. 消防同意(6時間)
      4. 査察(24時間)
      5. 違反処理(14時間)
      6. 査察実習(7時間)
      7. 事例研究(6時間)
      8. 効果測定(2時間)
      9. 行事その他(1時間)
    4. 危険物科
      1. 講話(1時間)
      2. 危険物行政の現状と課題(2時間)
      3. 危険物化学(5時間)
      4. 危険物規制(21時間)
      5. 事例研究(4時間)
      6. 効果測定(1時間)
      7. 行事その他(1時間)
    5. 火災調査科
      1. 講話(1時間)
      2. 原因調査(6時間)
      3. 原因調査(25時間)
      4. 損害調査(6時間)
      5. 鑑定(2時間)
      6. 調査実習(7時間)
      7. 調査書類(14時間)
      8. 事例研究(6時間)
      9. 効果測定(2時間)
      10. 行事その他(1時間)
    6. 救急科
      1. 救急業務及び救急医学の基礎(50時間)
      2. 応急処置の総論(73時間)
      3. 病態別応急処置(67時間)
      4. 特殊病態別応急処置(25時間)
      5. 実習及び行事(35時間)
    7. 救助科
      1. 講話(1時間)
      2. 安全管理(21時間)
      3. 災害救助対策(21時間)
      4. 救急(7時間)
      5. 救助器具取扱訓練(21時間)
      6. 救助訓練(30時間)
      7. 総合訓練(30時間)
      8. 体育(3時間)
      9. 効果測定(5時間)
      10. 行事その他(1時間)
  2. 消防職員に対する幹部教育
    1. 初級幹部科
      1. 講話(4時間)
      2. 訓練礼式(2時間)
      3. 消防時事(10時間)
      4. 消防財政(3時間)
      5. 人事業務管理(12時間)
      6. 安全管理(6時間)
      7. 現場指揮(15時間)
      8. 事例研究(15時間)
      9. 行事その他(3時間)
    2. 中級幹部科
      1. 講話(2時間)
      2. 訓練礼式(1時間)
      3. 消防時事(4時間)
      4. 消防財政(2時間)
      5. 人事業務管理(10時間)
      6. 安全管理(4時間)
      7. 現場指揮(8時間)
      8. 事例研究(15時間)
      9. 行事その他(3時間)
    3. 上級幹部科
      1. 管理職の役割(2時間)
      2. 業務管理(3時間)
      3. 人事管理(3時間)
      4. 危機管理(3時間)
      5. 事例研究(8時間)
      6. 行事その他(2時間)
  3. 【消防学校】初任教育以外にはどんな教育があるの?【給料出ます】のまとめ

消防職員に対する専科教育

消防学校というのは、言い換えると、消防士たち専用の職員研修所のような機関です。
新人教育となっている「初任科」以外は、「専科教育」と位置付けられて、それぞれ専門分野の深い知識を身につけるための研修を受けます。
それぞれの専科教育の

  • 到達目標
  • 研修内容

を説明します。
だいたい、どの専科教育にも「効果測定」という、小中高では聞きなれない表現があります。
「効果測定」というのは、一般的にいう「テスト」のことです。

警防科

消防隊や本部の警防課など、警防面に特化した専科教育になります。
本部の規模により、派遣時期は異なりますが、ある程度の基礎知識を身につけた状態での入校となります。
具体的には、消防士長の階級での入校が多いようです。
消防士として採用されてから、最短だと6~7年ぐらいで消防士長になります。
それぐらいになると、基礎知識はある程度備わっており、「警防科」に入校しても十分得るものがあると考えられます。

到達目標
  1. 警防行政の現状及び課題を理解していること。
  2. 防災関係法令に関する専門的知識及び災害対策に関する最新の知識を豊富に有していること。
  3. 各種災害事象に対する基本的消防戦術を理解し、災害現場において部隊を適切かつ効果的に指揮できること。
  4. 心身の健康管理に積極的に取り組めること。

警防科での研修内容と、内容ごとに定められた履修時間は次のとおりです。

講話(1時間)

職責と心構え

警防行政の現状と課題(3時間)

災害の発生状況と傾向
警防行政の現状と課題
消防関係法令の改正内容

防災(5時間)

関係法令等
災害対策基本法の概要
水防法の概要
防災に係る主要通知の内容

警防対策(13時間)

各種災害対策
近年の震災と地震対策の概要
近年の水害と水防対策の概要
林野火災対策の概要
放射性物質災害対策の概要
生物剤・化学物質災害対策の概要
緊急消防援助隊 制度の概要と部隊運用の考え方

消防戦術と安全管理(14時間)

災害現場の指揮
情報収集要領
指揮命令伝達要領
災害現場広報要領
現場指揮要領と安全管理 建物火災
林野火災
その他の火災
放射性物質災害
生物剤・化学物質災害
多数傷病者発生事故

図上訓練(10時間)

図上訓練の企画立案
図上訓練の目的と実施要領
図上訓練 各種想定訓練(現場指揮と安全管理に配意)
検証 事後検討と検証結果の発表

実技訓練(12時間)

実技訓練の企画立案
実技訓練の目的と実施要領
実技訓練 各種想定訓練(現場指揮と安全管理に配意)
検証 事後検討と検証結果の発表

事例研究(6時間)

実務研究課題討議
消防戦術事例
特異災害事例
安全管理事例
警防行政事例
訴訟事例

健康管理(3時間)

消防職員の体力づくり
消防職員に必要な体力と食事を通じた体力づくり
体力管理
トレーニング法の理論と実践上の留意事項
精神衛生
メンタルヘルスと惨事ストレス

効果測定(2時間)

行事その他(1時間)

入校式、修了式等

特殊災害科

特殊災害科も、警防科と同じく、基礎的な知識を蓄えたうえで派遣される専科教育です。
特殊災害という名前だけあって、危険物や高圧ガス、放射能に至るまで、多くの種類の特殊災害に対応するための勉強を行います。
わかりやすく言うと、建物火災以外はすべて網羅しているといっても間違いではありません。
ただ、一般住宅にもプロパンガスや都市ガスはあるわけで、建物火災には役立たない専科教育というわけでもありません。

到達目標
  1. 安全、適切かつ効果的な消防活動に必要な特殊物質に関する専門的知識を豊富に有していること。
  2. 特殊かつ異様な災害への対応を含め、災害の態様に応じた的確な消防活動要領を理解していること。
  3. 災害現場において、隊員の安全管理を優先して、適切かつ効果的な消防戦術を指揮できること。

特殊災害科での研修内容と、内容ごとに定められた履修時間は次のとおりです。

講話(1時間)

職責と心構え

特殊災害の概論(2時間)

特殊災害の意義と特性
特殊災害に対する消防活動の考え方

危険性物質等の基礎知識(15時間)

危険物
高圧ガス
放射性物質
毒・劇物
火薬類
生物剤・化学剤
化学物質安全性データシートとイエローカード
テロ災害の特性
関係法令 消防法
高圧ガス保安法
火薬類取締法
石油コンビナート等災害防止法
原子力災害関係法令
放射性物質等の規制関係法令
感染症関係法令
生物剤・化学剤規制関係法令

危険性物質災害における活動要領(16時間)

危険物災害
高圧ガス災害
放射性物質災害
毒・劇物に係る災害
生物剤・化学剤に係る災害
特殊な空間・環境における活動要領 圧気工事現場
酸素欠乏現場

危険性物質災害における安全管理(5時間)

危険物災害
高圧ガス災害
放射性物質災害
毒・劇物に係る災害
生物剤・化学剤に係る災害
特殊な空間・環境における安全管理 圧気工事現場
酸素欠乏現場
テロ災害における安全管理

図上訓練(7時間)

図上訓練の企画立案
図上訓練の目的と実施要領
図上訓練
各種想定訓練(現場指揮と安全管理に配意)
検証
事後検討と検証結果の発表

効果測定(2時間)

行事その他(1時間)

入校式、修了式等

予防査察科

火災予防業務に従事する、「予防係」のための専科教育となります。
予防係というのは、消防士の中では少数派となっています。
そのため、小規模な消防本部では、予防業務にまったく従事したことがない消防職員が派遣されることもあります。

小規模な本部では、職員数が少ないために、予防業務に従事している職員全員が、予防査察科を経験済みという状況が多く起こります。一つの専科教育に、同じ消防職員が2回目の入校ということはありません。そのため、年に1回予防査察科が行われていると、予防業務に従事したことがない消防職員が予防査察科に入校するということが起きてしまいます。

そのため、専科教育の中では、入校者の中の予防業務に対する熟練度に大きな差が生まれやすい専科教育となっています。
このようなことを背景に、都道府県によっては、予防査察科を専門知識をさらに深めるための教育であるとともに、予防業務初心者にとっても、到達目標をクリアできるようなカリキュラムにしています。

到達目標
  1. 査察行政の現状及び課題を理解し、与えられた権限を正しく執行できること。
  2. 防火管理、建築規制、危険物規制及び消防用設備等に係る専門的知識を豊富に有しており、査察要領を修得していること。
  3. 違反処理に係る専門的知識を修得し、違反対象物に対して是正を指導できること。

予防査察科での研修内容と、内容ごとに定められた履修時間は次のとおりです。

講話(1時間)

職責と心構え

予防査察行政の現状と課題(2時間)

消防関係法令の改正内容

消防同意(6時間)

消防同意の概要
建築行政と消防行政との関係
消防同意制度
防火に関する建築規制
消防同意の要領と留意事項

査察(24時間)

査察要領
防火対象物の用途別の危険性
建築物の構造規制と査察着眼点
防火管理制度の概要と査察着眼点
消防用設備等の構造機能と査察着眼点
火気使用設備・器具の査察着眼点
電気設備の査察着眼点
少量危険物施設の査察着眼点
指定可燃物施設の査察着眼点
火気規制
危険物規制 製造所等に対する規制と査察要領 製造所等の保安管理に関する査察着眼点 7
製造所等の位置・構造・設備に関する査察着眼点
製造所等の貯蔵・取扱いに関する査察着眼点
危険物施設ごとの査察着眼点

違反処理(14時間)

違反処理の概要
違反処理の意義、必要性及び行政指導
違反処理の手続 警告
命令
許可の取消し等
告発
代執行
違反処理要領 違反処理の際の基本的留意事項
違反処理マニュアル
危険物取扱者免状の返納命令に関する運用基準
消防設備士免状の返納命令に関する運用基準
不服審査手続

査察実習(7時間)

防火対象物の査察
危険物施設の査察
建築・設備図書の見方

事例研究(6時間)

実務研究課題討議
違反処理事例
査察事例
消防用設備設置指導事例
災害事例

効果測定(2時間)

行事その他(1時間)

入校式、修了式等

危険物科

危険物規制業務、具体的にいうと、指定数量以上の危険物を取り扱う許可施設などの規制業務に従事する消防職員向けの専科教育です。
さらには、危険物だけでなく、指定可燃物液化石油ガスに関する業務も含みます。
「特殊災害科」と似ていない?と思った方もいるでしょう。
わかりやすくいうと、

特殊災害科 ⇒ 特殊な災害への消防活動を学ぶ(現場活動)
危険物科  ⇒ 特殊な災害を予防するための規制事務を学ぶ(予防活動)

このようなイメージです。

到達目標
  1. 危険物行政の現状及び課題を理解し、与えられた権限を正しく執行できること。
  2. 危険物化学、指定可燃物及び液化石油ガス等に関して、災害対策上必要な化学的特性等に係る専門的知識を豊富に有していること。
  3. 危険物施設に対して許認可等の規制を的確に行い、違反を適切に処理できること。

危険物科での研修内容と、内容ごとに定められた履修時間は次のとおりです。

講話(1時間)

職責と心構え

危険物行政の現状と課題(2時間)

消防関係法令の改正内容

危険物化学(5時間)

各危険物の概要
総論
第1類危険物
第2類危険物
第3類危険物
第4類危険物
第5類危険物
第6類危険物
指定可燃物の貯蔵・取扱い
消防活動阻害物質の貯蔵・取扱い

危険物規制(21時間)

危険物施設の規制
危険物規制の概要
危険物施設の設置・変更
危険物施設の保守管理と保安制度
危険物事業所の保安制度
危険物施設の位置・構造・設備の基準 通則
危険物施設ごとの基準
通則
貯蔵・取扱い・運搬・移送の基準
許認可事務 許認可の手続
書類の審査
設備図書の見方
違反処理 危険物施設に対する措置命令

事例研究(4時間)

実務研究課題討議
危険物規制実務事例
違反処理事例
災害事例

効果測定(1時間)

行事その他(1時間)

入校式、修了式等

火災調査科

火災の原因調査業務に特化した専科教育です。
火災が起こると、どうしてその火災が起こったのかを調査します。
本来の目的は、同じ原因の火災を二度と起こさないための調査です。
しかし、統計調査の関係上、どのような損害が出たのかといった、原因以外の多くの情報も火災調査報告書として作成することになります。
そのため、原因調査能力だけでなく、さまざまな専門的知識を学ぶことになります。

到達目標
  1. 火災調査業務に係る制度を理解し、与えられた権限を正しく執行できること。
  2. 原因調査、損害調査及び鑑定等に係る専門的知識を豊富に有しており、的確な判断能力を備えていること。
  3. 文書実務に係る知識を豊富に有しており、技能を十分に発揮できること。

火災調査科での研修内容と、内容ごとに定められた履修時間は次のとおりです。

講話(1時間)

職責と心構え

原因調査(6時間)

関係法規
消防法関係
原因調査の責任と権限
放失火捜査と原因調査
消防及び警察の協力
原因調査に係る関係法規等 製造物責任法
情報公開
訟務対応

原因調査(25時間)

原因調査の内容
原因調査の項目
原因調査の手段
原因調査の進め方 燃焼理論と火災の特性
現場調査の進め方
焼けの強弱と方向性の観察
原因調査の要領 電気火災の原因調査要領
燃焼機器の原因調査要領
車両火災の原因調査要領
化学火災の原因調査要領
微小火源火災の原因調査要領
放火火災の原因調査要領
延焼拡大要因の調査要領
死傷者発生時の現場調査要領

損害調査(6時間)

損害調査の内容
損害の種別と損害調査項目
焼損程度とり災程度
火災による死傷者
損害調査の進め方 現場調査の進め方
損害額の評価と算出

鑑定(2時間)

鑑定の概念
鑑定の実施要領

調査実習(7時間)

模擬火災調査

調査書類(14時間)

調査書類の作成要領

事例研究(6時間)

実務研究課題討議
特異火災事例
調査書類作成事例
訴訟事例

効果測定(2時間)

行事その他(1時間)

入校式、修了式等

救急科

消防隊と救急隊の兼務体制をとっている消防本部では、初任科の次に、ほぼ全員が入校する専科教育です。
というのも、「救急科」を卒業しないと、救急車に乗ることができません。
救急現場で活動するための”救急隊員”の資格を得るための専科教育です。
このような背景がるため、近年は「初任科教育」と「救急科」を合わせて行う消防学校もあるようです。
県下全本部が兼務体制であれば、1回の入校で火災出動しかできない新人よりも、火災出動も救急出動もできる新人として消防学校を卒業してくれた方が効率的なので納得の流れです。
今後はスタンダードになるかもしれません。

到達目標
  1. 救急業務及び救急医学に関する基本的な知識を有していること。
  2. 応急処置に必要な解剖生理及び各科の疾病状況に関する専門的知識を有しており、応急処置時における的確な観察及び判断能力を備えていること。
  3. 応急処置に必要な専門的技能を十分に発揮できること。
  4. 救急用器具及び材料の取扱いに関して精通していること。

救急科での研修内容と、内容ごとに定められた履修時間は次のとおりです。

救急業務及び救急医学の基礎(50時間)

救急業務の総論及び医学概論
救急業務の沿革及び意義
救急隊員の責務等
医学概論
解剖・生理
総論及び身体各部の名称
皮膚系
筋骨格系
呼吸系
循環系
泌尿系
消化系
神経系
感覚系
内分泌系
生殖系
その他の系
社会保障・社会福祉
社会保障の概念
社会保障及び社会福祉の関係法規
社会福祉体制
医療保険
救急実務及び関係法規
死亡事故の取扱い
救急活動の通信システム及びその運用
救急活動の基礎的事項
救急活動の記録
救急業務の関係機関
救急業務の関係法規

応急処置の総論(73時間)

観察
総論
バイタルサインの把握
全身・局所所見の把握
傷害の受傷機転
既往症等の聴取
検査
一般検査
生理学的検査
検査機器の原理と構造
保守管理
応急処置総論
心肺蘇生
止血
被覆
固定
保温
体位管理
搬送
応急処置各論
気道確保
異物除去
人工呼吸
胸骨圧迫心マッサージ(人工呼吸との併用を含む。)
酸素吸入
直接圧迫及び間接圧迫による止血
被覆
副子固定
在宅療法継続中の傷病者搬送時における処置の維持
保温
体位管理
各種搬送
救出
車内看護
救急医療・災害医療
救急医療体制
プレホスピタル・ケアを担当する医療関係者
多数傷病者発生事故の対応
トリアージ

病態別応急処置(67時間)

心肺停止
原因
病態生理
病態の把握
応急処置
病態の評価
ショック・循環不全
意識障害
出血
一般外傷
頭部、頸椎(頸髄)損傷
熱傷・電撃傷
中毒
溺水
異物(気道・消化管)

特殊病態別応急処置(25時間)

小児、新生児
小児及び新生児の基礎的事項
症状からみた小児救急疾患の重症度判定
小児の事故
心肺蘇生法
高齢者
高齢者の基礎的事項
ショック
体温、意識障害
頭痛
胸痛
呼吸困難
その他の疾患
産婦人科、周産期
産婦人科及び周産期の基礎的事項
救急と関連する産婦人科疾患
分娩の介助
分娩直後の新生児の管理
精神障害
精神科救急の基礎的事項
精神科救急への対応
病態の評価
精神科の治療等
その他の創傷の処置等
切断四肢の取扱い
多発外傷
鼻出血
眼損傷
口腔損傷
日(熱)射病
寒冷損傷
爆傷
酸欠
潜函病
急性放射線障害
動物による咬傷・刺傷

実習及び行事(35時間)

救急用資器材の操作法・保管管理・消毒
シミュレーション実習
医療機関及び現場における実地研修
入校式・修了式
その他の行事

救助科

あらゆる救助技術を学ぶための専科教育です。
救助科の卒業を専任救助隊員の要件としている消防本部もあります。
何よりも”厳しさ”を求める専科教育です。
救助隊員としての屈強な精神力を身につけるためには当然のことです。
JDR(国際緊急援助隊)として海外で救助活動を行うための、IRT(International Rescue Team :国際消防救助隊)隊員への登録要件にもなっています。

到達目標
  1. 厳しい条件の下において救助活動を遂行し得る旺盛な士気及び強健な身体を有していること。
  2. 救助活動に係る最新の専門的知識を豊富に有しており、専門的で高度な技能及び技術を備え、これらを活用した応用力を十分に発揮できること。
  3. 救助活動及び救助訓練において自らの安全を確保できること。

救助科での研修内容と、内容ごとに定められた履修時間は次のとおりです。

講話(1時間)

職責と心構え

安全管理(21時間)

概要
安全管理に係る関係法令
災害関係機関との連絡・連携方法
救助活動における安全管理
救助活動における安全管理の要点
火災時における救助隊の役割と安全管理の要点
救助訓練における安全管理
各種救助訓練における安全管理の要点
訓練施設・設備の安全管理
危険予知訓練
火災及び救助活動時の二次災害の予知

災害救助対策(21時間)

概要
救助業務関係法令
救助隊の任務、編成及び装備
国際消防救助隊の任務と編成
救助対策と活動事例
各種災害種別ごとの救助対策と活動事例

救急(7時間)

外傷処置
観察方法
固定要領
搬送方法
多数傷病者発生時の処置
多数傷病者発生時の対応要領

救助器具取扱訓練(21時間)

主要な救助器具の取扱い
一般救助用器具
重量物排除器具
切断用器具
破壊用器具
検知・測定用器具
呼吸保護用器具
除染用器具
隊員保護用器具
水難救助用器具
山岳救助用器具
検索用器具
高度救助器具
その他の救助用器具

救助訓練(30時間)

高所からの救助
はしご利用による救助
地物利用による救助
低所からの救助
はしご利用による救助
立て坑救助
横坑救助
火災時における救助
濃煙検索
注水及び進入要領(建物構造別)
交通事故における救助
衝突・下敷き・横転事故の救助
地震時における救助
座屈建物・倒壊建物からの救助
その他事故における救助
機械、建物(エレベーター、ゴンドラ等)からの救助
救急救助
救助事故現場における救急隊との連携訓練
航空救助
航空隊との連携訓練

総合訓練(30時間)

想定訓練
高所救助訓練
低所救助訓練
火災対応訓練
多数傷者発生事故救助訓練
特殊災害対応訓練
震災時対応訓練

体育(3時間)

体育理論
トレーニング理論
障害の予防、疲労回復等

効果測定(5時間)

学科考査
実技考査

行事その他(1時間)

入校式、修了式等

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消防職員に対する幹部教育

専科教育とは別に、幹部教育というものがあります。
これは、名前のとおり、幹部幹部昇任予定者を対象としています。
消防職員の「幹部」というのは、一般的には「消防司令補」の階級以上にある者をさしています。
幹部の階級に合わせ、次のような3段階の幹部教育が用意されています。

  • 初級幹部科
  • 中級幹部科
  • 上級幹部科

幹部教育の種別によって、対象の階級や役職を次のように分けています。

 初級幹部科 

主として消防司令補の階級にある者
(消防士長の階級にある者であって、部隊又は係の長であるものを含む)

 中級幹部科

主として消防司令の階級にある者
(消防司令補の階級にある者であって、組織の管理を職務とするものを含む)

 上級幹部科

主として消防司令長以上の階級にある者

それでは、それぞれの幹部教育の到達目標と、研修内容を説明します。

初級幹部科

到達目標
  1. 初級幹部としての責任及び立場を正しく認識していること。
  2. 初級幹部として消防行政の動向を理解していること。
  3. 上司を補佐し、部下を指導できること。
  4. 事故及び障害の発生時に、迅速な初動対応ができること。
  5. 災害現場において、現場指揮者の下命を理解でき、自隊に対する安全管理と的確な下命を行えること。

初級幹部科での研修内容と、内容ごとに定められた履修時間は次のとおりです。

講話(4時間)

公務員倫理と消防職員の倫理
初級幹部としての職責と心構え

訓練礼式(2時間)

点検
通常点検の実施要領
礼式
物品授受の指導要領

消防時事(10時間)

消防行政の現状と課題
予防行政の現状と課題
警防行政の現状と課題
救急行政の現状と課題
消防法令
消防関係法令の改正内容

消防財政(3時間)

国と地方の関係
財政における国と地方の関係
財政の仕組み
地方財政と消防財政の仕組み
消防財政
消防財政の現状と課題

人事業務管理(12時間)

組織と監督
組織の活用と監督すべき事項
組織と人間関係(上司・同僚・部下との関係)
議会
議会の権能と運営
事故防止
事故防止指導及び事故発生時の初動対応
人権
同和問題
男女共同参画
セクシャルハラスメント
情報公開と個人情報保護
情報公開制度
個人情報保護制度
健康管理指導等
健康管理指導の要点
体力管理指導の要点
メンタルヘルスと惨事ストレス

安全管理(6時間)

公務災害
公務災害の発生状況と傾向
安全対策
組織における安全管理体制
災害現場における安全管理体制
災害現場等における事故発生時の措置要領
再発防止の取組み

現場指揮(15時間)

災害現場の指揮
現場指揮者の心構えと任務
現場指揮本部の重要性と効果
現場指揮要領
火災防ぎょ指揮要領と留意点
水災・救助・救急等の指揮要領と留意点

事例研究(15時間)

実務研究課題討議
人事管理事例
安全管理事例
特異災害事例
苦情事例
訴訟事例

行事その他(3時間)

入校式、修了式等

中級幹部科

到達目標
  1. 中級幹部としての責任及び立場を正しく認識していること。
  2. 中級幹部として消防及び社会全般の動向を理解していること。
  3. 迅速かつ的確な意思の決定に基づき、上司を補佐し、部下を指揮監督することにより、組織を管理できること。
  4. 事故及び事件の発生時に、迅速かつ的確な初動対応ができること。
  5. 災害現場において、現場指揮者として、災害状況全般の把握、的確な安全管理及び下命を行えること。

中級幹部科での研修内容と、内容ごとに定められた履修時間は次のとおりです。

講話(2時間)

中級幹部としての職責と心構え

訓練礼式(1時間)

点検
通常点検の実施要領・指導要領

消防時事(4時間)

消防行政
消防行政の現状と課題
消防法令
消防関係法令の改正内容

消防財政(2時間)

国と地方の関係
財政における国と地方の関係
財政の仕組み
地方財政と消防財政の仕組み

人事業務管理(10時間)

組織と監督
組織の活用と監督の概念
監督技術
業務管理と人間管理
組織と人間関係(上司・同僚・部下との関係)
勤務評定の意義・方法と評定結果の活用
事故防止
事故防止指導及び事故発生時の初動対応
人権
人権施策と最近の問題事象
同和問題の歴史
情報公開と個人情報保護
情報公開制度
個人情報保護制度
健康管理指導等
健康管理と体力管理指導の要点
メンタルヘルスと惨事ストレス

安全管理(4時間)

公務災害
公務災害の発生状況と傾向
安全対策
組織における安全管理体制
災害現場における安全管理体制
災害現場等における事故発生時の措置要領
再発防止の取組み

現場指揮(8時間)

災害現場の指揮
現場指揮者の心構えと任務
現場指揮本部の重要性と効果
災害現場広報要領
現場指揮要領と安全管理
火災防ぎょ指揮要領と留意点

事例研究(15時間)

実務研究課題討議
人事管理事例
安全管理事例
特異災害事例
苦情事例
訴訟事例

行事その他(3時間)

入校式、修了式等

上級幹部科

到達目標
  1. 上級幹部にふさわしい業務管理、人事管理及び危機管理に必要な知見を備え、かつ、職責遂行に必要な水準の判断力を有し、組織全体を円滑に管理運営できること。

上級幹部科での研修内容と、内容ごとに定められた履修時間は次のとおりです。

管理職の役割(2時間)

上級幹部としての職責と心構え

業務管理(3時間)

地方自治
地方自治の現状と課題
消防行財政
消防行財政の現状と重点施策
情報政策
情報公開と個人情報保護

人事管理(3時間)

人事管理
人事管理と能力開発方策
心身の健康管理
人権
人権施策

危機管理(3時間)

危機管理論
情報分析とコミュニケーション
広域部隊運用と武力攻撃事態における国民保護

事例研究(8時間)

実務研究課題討議
人事管理事例
安全管理事例
特異災害事例
報道対応事例
苦情事例
訴訟事例

行事その他(2時間)

入校式、修了式等

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【消防学校】初任教育以外にはどんな教育があるの?【給料出ます】のまとめ

今回の記事では、消防学校での初任科以外の専科教育幹部教育についてレポートしました。
まとめると次のとおり。

専科教育
  • 警防課
  • 特殊災害科
  • 予防査察科
  • 危険物科
  • 火災調査科
  • 救急科
  • 救助科
幹部教育
  • 初級幹部科
  • 中級幹部科
  • 上級幹部科

初任科は、消防学校の教育の中でも、ほんの一部分でしかないということが良くわかりました。
消防学校は、これら多くの教育課程を、年間を通して各1回ずつ行うのが一般的です。

今後も、新しい情報が入り次第、レポートを更新していきます。

この記事を読まれた方で、さらに詳しく知りたいことがあれば追跡調査しますので、コメントか問い合わせフォーム、またはTwitterにてご質問ください。

また、消防関係者の方で、うちの本部ではこうなってるよ、それは違うんじゃない?などのご意見をいただける際も、コメントか問い合わせフォーム、またはTwitterにてご連絡いただけると助かります。

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