こんにちは、TEAM WEBRIDです。今回の記事は、このような人に向けた記事です。
合格おめでとうございます。不安と期待を胸にワクワクしていることでしょう。消防士の仕事を一生の仕事としてやりきるなら、どうせなら良い成績で消防学校を卒業したいのが本音です。そこで今回の記事では、消防学校の予習になる教材について説明します。
今回の記事も、現役消防士や消防職員OBへの取材をもとにレポートします。この記事を読むことで、消防学校での成績が上がり、輝く消防人生を歩むことができる確率が高まるでしょう。
消防士ならだれでも1度は見たことがある消防活動の基礎
消防学校を卒業すると、誰もがみんな消防隊からスタートします。火災に出動します。そのため、消防学校において最も重点的に教育を受ける項目となっています。消防学校初任科の詳細については、消防士ドットコム内のこちらの記事で詳しく説明しています。
最初に紹介するのはこちら。
作者は、火災防ぎょ教育研究会。出版社は東京法令出版。
この本を見たことがない消防士はいないのではないでしょうか?イラストが多用されており、非常にわかりやすいものとなっています。消防学校で習うような基本的なことがわかりやすく説明されています。消防学校初任科の予習には最適な1冊です。なお、消防学校初任科で習う項目は、消防士ドットコム内のこちらの記事で紹介しています。
この本の内容は、次のとおりです。
- 火災の現象
- 燃焼に関する定義
- 燃焼範囲・爆発範囲
- 爆発のプロセス
- 爆発の種類
- 火災と熱
- 延焼の仕方
- 延焼の順序
- 木造建物火災の延焼順序
- 木造建物内部の延焼防止措置
- 防火造建物火災の延焼順序
- 高層建物火災の延焼経路
- 耐火建物内部の延焼防止措置
- 街区火災の延焼速度
- 火災防ぎょ戦術
- 火災現場到着
- 防火構造
- 延焼のおそれのある部分
- 木造建物火災の延焼順序
- 燃焼に関する定義
- 消火の原則
- 窒息消火法
- 不燃性の気体で燃焼物を覆う方法
- 不燃性の泡で燃焼物を覆う方法
- 石油タンク火災
- 窒息消火
- 窒息消火法
- 火災防ぎょ行動の基本
- 消防警戒区域
- 火災警戒区域
- 安全管理
- 安全管理
- 注意力
- 火災防ぎょ行動
- 火災出動
- 水利部署
- 消火栓
- 消防水利
- 自然水利
- サイホン
- ダムの水利
- 防火水槽
- 川
- 堰止め取水
- 火災の状況判断
- 火災の初期
- 火災の中期
- 火災の最盛期
- 火災の減衰期
- 社寺の火災
- ホース延長
- ホース延長障害
- 立体的なホース延長
- ホース逆延長
- 進入要領
- 注水位置の移動
- はしごの転倒防止
- 水圧シャッターの開放
- 重量シャッターの開放
- はしごの取扱い
- 非常用進入口
- 火災建物内の活動
- 要救助者検索
- 酸素欠乏
- 空気呼吸器
- フラッシュオーバーとバックドラフト
- フラッシュオーバー
- バックドラフト
- 高層建物火災消火活動
- 消防用設備の活用
- 煙に巻かれた場合の脱出法
- 連結送水管
- 連結散水設備
- 排煙設備
- 排煙活動
- 地形・地物の活用
- 非常用エレベーター
- 注水死角
- 火災時ロープでの救助例
- 破壊要領
- 窓・ドア等の破壊
- シャッター等の破壊
- ガラスの破壊
- 人命救助
- 建物以外の火災防ぎょ
- 林野火災
- 林野火災防ぎょ
- 空中消火
- 地上支援
- 直接消火
- トンネル内車両火災
- 特殊なトンネル(東京湾アクアライン)
- 航空機火災
- 船舶火災
- その他の火災
- 林野火災
- 特殊施設の災害活動
- 放射線施設等の消防防災活動
- [1] 我が国のRI施設、核関連施設
- [2] 原子力発電所の仕組みと原発事故
- [3] 放射線の基礎知識
- [4] 被ばくと放射線の影響
- [5] 放射線の許容線量
- [6] 放射線防護の基礎知識
- [7] 放射線防護資器材
- RI施設火災
- [1] 放射線施設の火災
- [2] 警防活動
- [3] 消火活動
- [4] 汚染検査及び汚染時の処置
- [5] 広報活動
- [6] 救急活動
- [7] 火災調査
- ガス施設火災
- 危険物施設火災
- 毒劇物収容施設火災
- 化学工場火災
- 泡消火剤
- 電気施設火災
- その他の施設火災
- ラック式倉庫火災
- 共同溝の火災
- 用途別等の死傷者の発生した主な火災概要一覧
- 放射線施設等の消防防災活動
消防士ならだれでも1度は見たことがある救助活動の基礎
次に紹介するのはこちら。多くの消防本部が兼務制を行っており、消防隊と救助隊を兼ねています。
「兼務制」をわかりやすくに言うと、同じ消防士が、火災出動がかかれば消防隊として火災現場へ出動するし、救助出動がかかれば救助隊として救助現場へ出動するというもの。
つまり、先ほど新人消防士は全員消防隊からスタートだと説明しましたが、兼務制の消防本部では救助隊からスタートと言っても間違いではありません。
※兼務制でないのは東京消防庁や政令市などの大都市を管轄する消防本部です、消防本部の規模が気になっ人は、こちらの記事を確認してください。
そのため、消防隊の勉強と同じくらい、救助隊の勉強も新人消防士にとっては必要不可欠です。そこで役立つのがこちら。
作者は、消防教育訓練研究会。出版社は東京法令出版です。
デザインが先ほどの本とよく似ていますね、そうです、同じシリーズです。こちらの本も、消防業界ではかなり有名であり、見たことがない消防士はいないはずです。消防学校初任科においても、もちろん救助訓練の項目があり、効果測定と呼ばれるテストもあります。
救助技術の予習をするには、最適な一冊となっています。項目は次のとおりです。
第1章 ロープ取扱い技術、搬送法
1 基本結索
- 1 ロープ(Rope)
- 2 ロープワーク
- 3 結びの呼び方
- 4 結びの構成
- 5 結び方の基本
- 6 輸送結び
- 7 負傷者の運搬法
- 8 キンク(Kink)
- 9 カラビナ(Karabiner)
2 ロープ・ワーク
- 1 座席懸垂ロープの設定
- 2 座席懸垂
- 3 身体懸垂
- 4 応急懸垂
- 5 登はん
- 6 作業姿勢
- 7 ゴンドラ事故救出
- 8 背負救出
- 9 ロープ渡過
- 10 ロープの張力
- 11 1本ロープブリッジによる渡過
- 12 2本ロープブリッジ渡過
- 13 斜めロープブリッジ渡過
- 14 要救助者の渡過要領
- 15 自己確保
- 16 確保
- 17 応急はしご救助法
- 18 応急はしご救助
- 19 一箇所吊り担架水平救助法
- 20 地下槽、タンク内部等の救助法
- 21 屋上からの救出
- 22 人力確保の仕方
- 23 はしごクレーン救助法
3 器具結索
4 運搬方法
- 1 要救助者の引きずり方
- 2 要救助者がはしごを下りる場合の補助の仕方
5 徒手搬送
- 1 肩をかして歩かせる方法
- 2 二人で運ぶ方法
- 3 手を組んで運ぶ方法
- 4 背負って運ぶ方法
- 5 三人で運搬する方法
- 6 三人で担架にのせる方法
- 7 担架の運搬法
第2章 はしご・救助袋・緩降機の訓練
第1節 はしご
1 三連はしご
2 ふたつ折りはしご
第2節 救助袋等
1 救助袋の種類
- 1 斜降式救助袋
- 2 垂直式救助袋
- 3 救助袋取扱い訓練
2 緩降機
- 1 セット要領
- 2 降下訓練
3 ロープウェーのゴンドラ事故
4 収納
第3章 トリアージ
1 トリアージ(救命の優先順位)
2 トリアージ・タッグ
3 トリアージ・タッグのもぎり
第4章 機器取扱い技術
1 空気呼吸器
2 救助用送排風機
3 投光器・発動発電機
■ 可搬式投光器・発動発電機(EX6・EX6H型発電機)
4 テント
- 1 膨張テント
- 2 組立式テント
5 破壊器具(弁慶)
6 エンジン・カッター
7 削岩機
8 チェーンソー
9 エアーソー(空気鋸)
10 ガス溶断器(携帯用)
11 救命索発射銃
12 手動式ウインチ
13 油圧式救助器具
14 エアジャッキ
15 マンホール救助器具
16 画像探索機
17 クレーンと玉掛けの方法
18 車両誘導資機材
19 ヘリコプターの地上誘導
20 ボート
- 1 アルミ製折りたたみ式ボート
- 2 ゴムボート
- 3 船外機
第5章 自然災害と現場活動
1 斜面崩落による災害
- 1 地すべりの定義
- 2 土砂災害の種類
2 土砂災害
- 1 土砂災害の定義
- 2 崖崩れ(急傾斜地崩壊)
- 3 土石流
- 4 地すべり(山崩れ)
3 土砂災害における救助活動
- 1 検索棒による検索
- 2 スコップの扱い方
- 3 つるはし(バチツル)の扱い方
- 4 パワーシャベルでの掘り起こし
- 5 堰の作り方
- 6 土のうの作り方
- 7 小口積み
- 8 軟弱地盤の掘削の仕方
- 9 素掘りの危険性
4 集中豪雨
5 台風災害
6 高潮災害
7 竜巻災害
8 落雷による災害
9 感電事故
消防士の昇任試験本がおすすめ
最後に紹介する、消防学校入校待ちだけど消防の勉強がしたい人におすすめの1冊は、ずばりこれ。
出版元は近代消防社。
一般販売されている昇任試験用のテキストです。この本をおすすめする最大の理由は、項目の多さです。この本は、消防士が、消防士長になるための昇任試験を受ける際に適した1冊となっています。消防士というのは、一般的には消防業務を仕事としている人達を指していますが、実際は消防官の階級の1つです。具体的には1番下の階級です。
消防士の階級については、消防士ドットコム内のこちらの記事で詳しく説明しています。
話しを戻します、つまり、消防士に必要な知識全てが網羅されているわけです。消防士の基本を学ぶのが消防学校初任科なので、勉強範囲が丸被りです。ただ1点デメリットを掲げると、4択の問題形式になっていますが、回答の解説が少ない。現職の消防士であれば、様々な資料をもとに〇×の理由を探れるわけです。これから消防士になろうとしている人にとっては、この問題のこの選択肢がなぜ〇でなぜ×なのかの理由はわかりにくいものとなっています。
ただ、これはメリットでもあります。この昇任試験の勉強本を本気で予習していれば、多くの知識と疑問点を持って消防学校初任科へ挑戦できます。疑問点を持っているということは、授業への取り組み姿勢や、疑問が解決した時の記憶への吸収力が段違いです。消防士の仕事を、生涯の生業とするのであれば、消防学校入校までに本気で取り組んでも損することはありません。
内容は、次のとおりです。
消防士に合格|勉強がしたい人おすすめ3冊|消防学校入校待ちのまとめ
消防学校入校待ちだけど消防の勉強がしたい人におすすめの3冊を紹介しました。まとめると次のとおり。消防隊として必須の予習はこれ。
救助隊として必須の予習はこれ。
消防士全般の予習はこれ。
考え方によっては、
「なにも消防士になる前から買わなくても・・・。」
と思う人もいるでしょう。これ間違い。なぜなら、消防士になった後、みんな結局消防士になった後の勉強のために買っているのです。結局買うなら、先に買って予習して、消防学校を良い成績で卒業する方が、正解に決まっています。
なお、こちらの本もイラストシリーズで人気なので、合わせて紹介しておきます。
未来の消防士、がんばれ!
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