【消防士を知りたい】消防士が全員知っているハインリッヒの法則ってなんだ?

消防雑学
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こんにちは、TEAM WEBRIDです。
今回のテーマは、消防士ならだれもが知っている「ハインリッヒの法則」について。

これは、安全管理に関する法則なので、工場勤務の方などにはなじみのある法則かもしれません。
名前はカッコイイですが、いったいどんな法則なのでしょうか。

今回も、現役消防士や消防職員OBへの取材をもとに説明します。
この記事を読むことで、消防士全員が知っている安全管理の法則を理解することができます。
それでは、レポートします。

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ハインリッヒの法則に必要な数字は1と29と300

ハインリッヒの法則を一言でいうと、事故の発生についての経験則です。
消防士の安全管理だけでなく、労働災害の分野でも常識となっています。
1:29:300の法則とも呼ばれています。
その内容がこちら。

  • 1件の重大事故が発生
  • その背後には重大事故に至らなかった29件の軽微な事故が隠れている
  • さらにその背後には軽微な事故には至らなかった300件のヒヤリハットが隠れている
ヒヤリハット

ヒヤリとしたり、ハッとしたりするような軽微な事故にならない異常のこと

具体的に考えてみます。

例えば、庁舎の敷地が狭い消防署があったとします。
周囲は住宅密集地です。
庁舎に接している道路も中央分離線がないほど細い道路です。
庁舎から消防車が出る時は死角も多く、注意が必要です。

さて、この庁舎から、消火栓調査に出向するため消防車が敷地外へ出ようとしていました。
その時です。

ドカーン!

庁舎に接している道路を走っていた車と、接触事故を起こしてしまいました。

1件の重大事故の発生です。
ハインリッヒの法則では、次のように解釈できます。

この1件の重大事故の裏には、重大事故には至らなかったものの、29件の軽微な接触事故が隠れている。
さらに、この29件の軽微な接触事故の裏には、軽微な事故には至らなかったものの、ヒヤリとしたりハッとしたりするような交通事故になりそうでならなかった危険な場面が300回はおきていたであろうというものです。

現実的には、逆の順番に考えた方がわかりやすいです。

300回のヒヤリハットが起きているような作業をそのまま続けていれば、結果的に軽微な事故が29回は起きてしまう。
29回の軽微な事故が起きているような作業をそのまま続けていれば、結果的に重大事故が1回は起きてしまう。

小さな危険をほったらかしにしておくと、大きな事故につながるよということですね。

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消防士の常識であるハインリッヒの法則、ところでハインリッヒという名前の由来は?

ハインリッヒの法則のハインリッヒとは、アメリカ人のハーバート・ウィリアム・ハインリッヒの名前に由来しています。
この人は、損害保険会社で働いていました。
数千件の労働災害を調査した結果、この法則を導き出しています。

根拠は統計学です。

この調査結果は、

「Industrial Accident Prevention-A Scientific Approach

として1931年に発行されました。
日本では、

「災害防止の科学的研究」

として翻訳され、1951年に発行されています。

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消防士たちはハインリッヒの法則をどのように消防業務に活かしているのか?

ここまでの説明で、ハインリッヒの法則の意味は理解できたはず。
では、消防士たちはこのハインリッヒの法則をどのように業務に活かしているのでしょうか。

ハインリッヒの法則は、消防士の安全管理の根本に影響しています。
わかりやすく、説明します。

例えば、高さ2mの脚立があったとします。
先輩が新人消防士に指示します。

「あとで事務所の照明の球切れ電球を交換するから、脚立を事務所に運んどけ

新人消防士はこの指示を受け、倉庫から脚立を事務所に運び、球切れのある照明のそばの壁に立てかけました。
先輩の指示を完ぺきにこなしたと自信満々です。
しかし、その後、事務所に先輩の説教が響きます。

「誰だ、こんなところに脚立を立てかけたやつは!」

どうして新人消防士は怒鳴られる羽目になったのでしょうか。
もちろん原因は脚立です。
高さ2メートルもある脚立を壁に立てかけたことです。
説教の意味を探ります。

地球上にいる限り、誰も重力には逆らえません。

何が言いたいかというと、壁に立てかけた2メートルもの大きな脚立は、ひょんなきっかけで容易に倒れてしまいます。
つまり、新人消防士にとっての正解は、2メートルの脚立を床に寝させて置いておくことだったわけです。

この例えをハインリッヒの法則で考えてみます。

壁に立てかけた2メートルもの脚立は、何かの拍子にスーっと倒れることでしょう。
このとき、誰にも当たらないかもしれません。
しかし、脚立の近くにいたり、脚立のそばを通りかかっていたりすれば、倒れてきた脚立にぶつかるかもしれないと思い、ヒヤリとするかもしれません。
はい、ヒヤリハットの発生です。

さきほどハインリッヒの法則を理解した人なら予想がつくでしょう。
脚立が倒れかけてきてヒヤリとする事例が300件起きる頃には、29件は、倒れてきた脚立が誰かに当たり軽微な怪我をすることになります。
さらには、29件の軽微な怪我が発生するころには、倒れてきた脚立の打ちどころが悪く、重大な怪我が1件発生してしまうでしょう。
統計学で証明されているので、重大事故を防ぐことは不可能です。

このことを消防士たちは理解しています。
そのため、ヒヤリハットにつながりそうなことは徹底的に排除します。

ヒヤリハットの件数を下げることで、重大事故が起こる可能性を格段に減らすことができるから。
これが、消防士たちのハインリッヒの法則の活用方法です。

シンプルでわかりやすい。

もちろん、壁に立てかけた脚立はほんの一例です。

ヒヤリハットが1件でも起きれば、ヒヤリハットを排除するために改善を行う。
軽微な事故が1件でも起これば、その軽微な事故の背後に潜むヒヤリハットを見つけ出し、ヒヤリハットの原因を改善する。

このような改善を繰り返すことによって、より安全確実な消防業務を確立させてきたわけです。

【消防士を知りたい】消防士が全員知っているハインリッヒの法則ってなんだ?のまとめ

消防士であればだれもが知っているハインリッヒの法則についてレポートしました。
まとめると次のとおり。

  • 事故の発生についての経験則
  • 1:29:300の法則とも呼ばれている
  • 1件の重大事故の裏には29件の軽微な事故と300件のヒヤリハットが起きている
  • ハインリッヒは保険会社で働いていたアメリカ人の名前に由来している
  • ヒヤリハットある所に重大事故は避けることができないと統計学で証明されている
  • 消防士たちはヒヤリハットを徹底的に排除している

消防士たちの安全管理に限ったことだけではなく、一般市民の日常生活にも役立ちそうな法則です。
身の回りでヒヤリハットに遭遇した時は、

これはいずれ重大事故が起きるのも時間の問題だ

と捉え、ヒヤリハットがなくなるように改善したいものです。

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