消防士採用試験の筆記試験についてこの記事でわかること
この記事では、消防士採用試験の筆記試験について説明します。公務員の筆記試験といえば、なんとなくイメージできるかもしれませんが、消防士採用試験の筆記試験というと、普通じゃないことがいろいろとありそうで不安ですよね。この記事では、消防士採用試験の筆記試験について、
について、詳細に解説しています。今回の記事も、現役消防士の方や消防職員OBの方々からの調査結果をもとにレポートしたいと思います。この記事を読むことで、消防士採用試験の筆記試験に関する不安が解決するはずです。
消防士採用試験の筆記試験について過去問題って出まわっているの?難易度は?
過去問題は、でまわっていません。筆記試験当日、問題集の持ち帰りは禁止されています。じゃあ、何を目安に、消防士採用試験の筆記試験を対策すれば良いのか。一般的には、本屋さんで販売している、公務員試験対策本が最も適していると思われます。
「消防士」や「消防官」と名前についている本から、「地方公務員」と記載のある公務員試験対策本がまさしく該当します。「国家公務員」と名前のつくような本は、問題の難易度レベルが高く、あまり参考になりません。「国家公務員」と記載されているような本は、
国家公務員になって国の官僚を目指す!
みたいなイメージの人たちが勉強するものとなっています。高校卒業程度から大学卒業程度まで、幅広く採用を募っている消防士採用試験とは、内容が離れています。
消防士採用試験の筆記試験について日程はどうなってるの?
消防士の採用試験では、筆記試験だけでなく、体力試験が合わせて実施されます。したがって、試験日を2日間設け、1日で体力試験、1日で筆記試験や小論文等を行う本部があります。
また、比較的小規模で、受験者数の少ない消防本部では、筆記試験と体力試験を合わせて1日で行う本部もあります。自分が受験する消防本部の受験案内をしっかり確認し、間違わないようにしましょう。
体力試験についての詳細はこちら
消防士採用試験の筆記試験について作文や小論文の対策は?
消防士採用試験だからと言っても、何も特別なことはありません。テーマが出され、そのテーマに沿った内容を、決められた文字数の中で、時間内に文章に仕上げます。
また、テーマについても、近年の火災に関する時事問題や、防災問題とは限らず、環境問題から人口減少問題、外交問題など、さまざまな分野のテーマが出題されます。防災関連のテーマにこだわることなく、本屋で売っている一般的な小論文対策本を参考に、建設的な構成が組み上げられるようにしましょう。
消防士採用試験の筆記試験について服装や態度って大事?
受験時の服装は、普通のスーツで大丈夫です。女性もリクルートスーツが一般的です。
女性消防士に関する情報はこちらの記事
試験の結果で合否の判定を出すのだから、服装なんて何でもいいだろうと、半ズボンにサンダルなどでは決して行かないようにしましょう。試験時には、服装だけでなく、髪型や髪の毛の色、態度、素行などもしっかりとチェックしています。
ピアスの穴の痕跡などもチェックしています。ピアスの穴が開いていることを理由に、不合格にすることはないようですが、同点で並んだ際には、特記事項として影響がでるかもしれません。また、
など、他の受験生より目立ってしまうと、素行不良でチェックが入ります。試験官の説明にはしっかり集中して耳を傾け、悪い方へ目立つ行動をとらないように心がけてください。
スーツを着用し、髪の毛の色は黒色、男性は清潔感のある短髪、女性はショートカットか、長ければ1つくくりにして、目立つ行動を取らないでいれば、筆記試験の回答以外での減点を受けることはないでしょう。
消防士採用試験の筆記試験はどれぐらいの割合を正解しないとダメ?
一定の合格点を取らないと、足きりにあってしまうパターンの採点と、受験者の取得点の分布を見て合格ラインを決めるパターンと、2種類の判定があります。
前者の場合
一定の点数を取れていない、つまり努力をしてきていない、又は努力をしても身につかない受験生をふるい落とすことができます。消防本部としても、一定以上の能力がある職員を採用することができ、年度によって職員の能力にばらつきが生まれることを防ぐことができます。ただ、年度によっては、筆記試験の合格者数が少なく、二次試験以降に悪影響が出る場合があります。
後者の場合
受験者全体の能力を見て合否ラインを引きますので、合格者数が少なくなって、二次試験以降に悪影響が出ることはありません。しかし、受験者全体の中から合否ラインを決定するため、受験生全体の能力が低かった場合、例年では受からないような能力の受験生が合格する可能性があり、年度毎で採用された職員の能力に差が生じてしまいます。
消防士に限らず、公務員というものは、世の中が不景気になればなるほど、公務員を目指す優秀な人材が増え、世の中の景気が右肩上がりになっているほど、公務員採用試験の受験者数が少なくなるという性質を持っています。
みなさんが受験しようとしている消防本部の規模や、世間の景気に影響されるため、筆記試験はどれぐらいの割合を正解しないとダメなのかということなどは考えず、どちらの採点方法であっても合格できるように、筆記試験対策をこなしておいてください。
消防士採用試験の筆記試験は新しい試験制度が増えている
消防士採用試験の筆記試験といっても、公務員採用試験だから、国会の仕組みや国民の義務、日本国憲法から始まり、様々なことを暗記して臨む学科試験があるというイメージはみんなもっていると思います。
しかし、近年になって新しい試験制度が増えつつあります。これは、消防士採用試験に限らず、県の職員や市町村職員採用試験にもあてはまります。それは、学科試験を行わないというもの。学科試験を行わない替わりにSPI適性検査(SPI Synthetic Personality Inventory)を実施するものです。
このような変化には、次のような理由があります。公務員採用試験を受けるとき、みなさんはある程度前から公務員採用試験に狙いを定め、勉強をし、筆記試験である学科試験に向けて準備をします。暗記問題が多く、付け焼刃では刃が立ちません。
逆に言うと、公務員採用試験を受けるつもりのない学生は、準備をしていません。しかし、この準備をしていない学生の中にも、もちろん優秀な人材がいます。そういった優秀な学生に
消防士採用試験を受けに来ませんか?
と勧誘を仕掛けたところで、
あー、消防士って、公務員でしょ、自分、公務員の学科試験の対策(暗記)をしてきてないので、無理です!
と、なります。そこで、
消防士の採用試験には、暗記等の準備が必要な学科試験とは別に、あなたの持ち前の能力で勝負ができる、適性検査による試験もありますよ!
と言えるわけです。この、「公務員の採用試験準備をしてきていないが優秀な人材」が一般企業に流れていくことを防ぐことこそ、筆記試験を、学科試験から適性検査に変更している消防本部が増えている大きな理由です。特に、近年の有効求人倍率が高く、売り手市場である時代背景も後押ししている要員です。
ただ、受験を希望する消防本部の筆記試験が、学科試験ではなく適性検査になっているからといって、適性検査の勉強をする必要がないわけではありません。適性検査においても、しっかりと勉強をすることで得点を伸ばすことができます。一般企業においても適性検査を就職試験に取り入れていることがあるため、ある程度適性検査をやりこんでいる学生もいるはずです。学科試験に限らず、適性検査の対策も、できる限りの努力をしましょう。
消防士採用試験|筆記試験の過去問や難易度、合格ラインを教えて!のまとめ
消防士採用試験の筆記試験について、過去問や難易度、合格ラインから小論文への対策、新しいタイプの筆記試験についてレポートしましたが、いかがでしたか?筆記試験に対する不安は、少しは解消できたでしょうか。特に、筆記試験においては、自分が受験する消防本部が、学科試験を採用しているのか、適性検査を採用しているのか、しっかり確認をしたうえで対策をしてください。
中には、同じ消防本部であっても、高卒程度の筆記試験は適性検査のみ、大卒程度の筆記試験は、学科試験か適性検査の選択制といった、複雑な試験体制をとっている消防本部もあります。何度も言いますが、自分が受ける消防本部の、自分が受ける受験区分が、どのような筆記試験を採用しているのかは、しっかり確認をしてください。
消防士採用試験の全般についてはこちら
今後も、新しい情報が入り次第、レポートを更新していきます。
この記事を読まれた方で、さらに詳しく知りたいことがあれば追跡調査しますので、コメントか問い合わせフォーム、またはTwitterにてご質問ください。
また、消防関係者の方で、うちの本部ではこうなってるよ、それは違うんじゃない?などのご意見をいただける際も、コメントか問い合わせフォーム、またはTwitterにてご連絡いただけると助かります。
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