消防士は自宅が火事になるとクビになるのか?

総務業務

こんにちは、TEAM WEBRIDです。
こんな質問がありました。

消防士は自宅が火事になるとクビになるんですか?

答えはNOです。
どうしてNOなのか説明します。

今回も現役消防士や消防職員OBへの取材をもとに説明します。
この記事を読むことで答えの理由が理解できます。

それではレポートします。

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消防士は自宅が火事になってもどうしてクビにならないのか?

消防士は自宅が火事になってもクビになりません。
どうしてか。
理由は簡単。
自宅が火事になったからと言ってクビになる根拠がないから。

消防士といっても、公務員です。
クビというのは、免職と表現します。

公務員は一般的に身分が保証されていると言われています。
給料が安定していることもその1つですが、他にも一般の会社と大きな違いが。
それは、なかなか会社をクビにならない、つまり免職されないということ。

免職するには、一定のルールを破ることが必要です。
例えば、次のようなルール。
大阪市消防局のルールを参考にします。

(1) 放火、殺人、強盗、強姦、麻薬・覚せい剤の使用・所持
 これらの行為を行った職員は、免職とする。

(2) 横領、窃盗、詐欺、恐喝、脅迫、公務執行妨害、職務強要
 これらの行為を行った職員は、免職又は停職とする。

(3) 傷害
 人の身体を傷害した職員は、停職又は減給とする。

(4) 暴行・けんか
 暴行を加え、又はけんかをした職員が人を傷害するに至らなかったときは、減給又は戒告とする。

(5) 器物損壊
 故意に他人の物を損壊した職員は、減給又は戒告とする。

(6) 賭博
 ア 賭博をした職員は、減給又は戒告とする。
 イ 常習として賭博をした職員は、免職又は停職とする。

(7) 酩酊による粗野な言動等
 酩酊して、公共の場所や乗物において、公衆に迷惑をかけるような著しく粗野又は乱暴な言動をした職員は、減給又は戒告とする。

(8) わいせつ行為等
 ア 強制わいせつ、淫行
  暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした職員、又は、18歳未満の者に対して法律や条例等に違反して淫行をした職員は、免職又は停職とする。
 イ 痴漢行為、ストーカー行為
  公共の乗物等において痴漢行為をした職員、又は、つきまとい等のストーカー行為をした職員は、免職又は停職とする。
 ウ その他
  公然わいせつ、盗撮、のぞき等その他のわいせつ行為を行った職員は、免職、停職又は減給とする。

(9) 出火・爆発
 本人の過失により出火、爆発を引き起こした職員は、停職、減給又は戒告とする。

(10) 飲酒運転関係
 ア 飲酒運転で人を死亡させ、又は重篤な傷害を負わせた職員は、免職とする。
 イ 飲酒運転で人に傷害を負わせた職員は、免職又は停職とする。この場合において事故後の救護を怠る等の措置義務違反をした職員は、免職とする。
 ウ 飲酒運転をした職員は、免職又は停職とする。
 エ 飲酒運転となることを知りながら、運転者に飲酒を勧めたり、飲酒運転の車に同乗した職員は、免職又は停職とする。
  ※ 飲酒運転とは、酒酔い運転及び酒気帯び運転をいう。

(11) 飲酒運転以外での交通事故等
 ア 人を死亡させ、又は重篤な傷害を負わせた職員は、免職、停職又は減給とする。この場合において措置義務違反をした職員は、免職又は停職とする。
 イ 人に傷害を負わせた職員は、減給又は戒告とする。この場合において措置義務違反をした職員は、停職又は減給とする。
 ウ 他人の物を損壊し、措置義務違反をした職員は、停職、減給又は戒告とする。
 エ 著しい速度超過、無免許運転等の悪質な交通法規違反をした職員は、停職、減給又は戒告とする。

本題に戻ります。
例えば、自ら放火を行うといった場合は(1) 放火、殺人、強盗、強姦、麻薬・覚せい剤の使用・所持の項目に該当し免職になります。

では、放火ではない失火の場合はどうなのか。

(9) 出火・爆発の条件が、これにあたります。
しかし、その処分はどうでしょう。

本人の過失により出火、爆発を引き起こした職員は、停職、減給又は戒告とする。

となっています。
免職の記載がありませんね。
つまり、免職にはならない、クビにはならないということです。

これは大阪市消防局だけ処分が緩いわけではありません。
日本の消防本部はすべて、本部が変われば別会社です。
ただ、総務省消防庁が指針は示しますので、その指針に従ってルール作りがされています。
そのため、別会社ではあるもののほとんど同レベルの処分で統一されています。

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消防士は自宅が火事になるとクビになるのか?のまとめ

消防士は自宅が火事になるとクビになるのかどうかについてレポートしました。
まとめると次のとおり。

  • 消防士は自宅が火事になってもクビにならない
  • クビ(免職)にならない理由は免職になる理由がないから
  • 放火は免職になる
  • 自宅の火災は免職にはならないが停職・減給・戒告になる可能性があるが、あくまでも故意の場合

免職にならないからといっても、火事を起こしてしまうと金銭的な損害を受けるだけでなく、職場の同僚たちから悪口を言われることは間違いありません。

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