こんにちは、TEAM WEBRIDです。
今回のテーマは、緊急消防援助隊の最新情報について。
令和4年度の総務省消防庁の予算案が閣議決定されました。
総務省消防庁では令和4年度に緊急消防援助隊の充実強化に重点を置いているようです。
具体的に、どのような強化を行うのでしょうか。
今回も、現役消防士や消防職員OBへの取材をもとに説明します。
この記事を読むことで、令和4年度の緊急消防援助隊の強化内容が理解できます。
それでは、レポートします。
大規模災害に備えた緊急消防援助隊の充実強化
緊急消防援助隊の基礎知識については、消防士ドットコム内のこちらの記事で説明しています。
参考にご覧ください。
それでは、本題です。
などに備えるため、緊急消防援助隊の登録隊数は、年々増やす傾向にあります。
現在の「緊急消防援助隊の編制及び施設の整備等に係る基本的な事項に関する計画」では、令和5年度末の登録目標隊数としておおむね6,600隊を目指して取り組んでいるところです。
各消防本においては、次のような総務省消防庁の援助を受けながら緊急消防援助隊への登録隊数を増やしていくことになります。
無償使用車両・資機材等の配備
消防組織法(昭和 22 年法律第 226 号)第 50 条の規定に、総務省消防庁から消防本部への無償使用制度がうたわれています。
この制度を活用し、近年の災害対応等を踏まえ、次のような
などを新規・更新配備します。
緊急消防援助隊の出動の際、全国の消防本部は総務省消防庁から無償貸与された車両や資機材を有効に活用することになります。
なお、配備にあたっては、緊急消防援助隊の出動時に迅速に、効果的に対応できるよう、車両等の特性や地域バランス等を考慮して配備しています。
情報収集活動用ハイスペックドローン・映像伝送装置
ドローンによる情報収集は非常に効果的です。
発災直後から、ドローンによる上空からの映像を活用すると、
などが期待できます。
しかも、今回、総務省消防庁が各消防本部へ配備しようとしているのは、地図画像を作成できるハイスペックドローンです。
普通のドローンだと地図画像の作成まではできません。
このハイスペックドローンを 47 都道府県の緊急消防援助隊に新規配備することとしています。
つまり、1県に1台というわけです。
各県の代表本部に配備されるのが一般的です。
また、このハイスペックドローンには、映像伝送装置をあわせて配備する予定です。
どこに映像を送るのかというと、もちろん災害現場のリアルタイム映像を共有するためなので、次のような機関になります。
小型救助車
土砂災害、林野火災などでは、狭く、平たんではない道を通って災害現場を目指す場面が多くあります。
このような現場でも効果的な救助活動を行うため、登坂・走破性が高く資機材搬送にも活用できるオフロード対応の小型救助車を、6ブロックに3台ずつ計 18 台を新規配備します。
拠点機能形成車、エアーテント
災害の激甚化に伴い、緊急消防援助隊の現地滞在期間は長期化の傾向にあります。
緊急消防援助隊の
など、出動先での隊員の後方支援のため、拠点機能形成車を5台、未配備県に新規配備することとしています。
さらに、隊員の宿営、休息環境の改善のため、冷暖房機能付きの高機能エアーテント 200 台を 47 都道府県に新規配備することとしています。
特別高度工作車
既配備車両の老朽化を踏まえ、
などの高度救助資機材を備えた特別高度工作車(6台)を更新配備します。
NBC 災害対応資機材
NBC 災害に備え、最新の知見に基づき、
などの資機材を、順次、更新配備します。
緊急消防援助隊動態情報システム
緊急消防援助隊のより迅速な出動や効果的な活動のため、各部隊の出動・活動状況を
の間でリアルタイムに共有できる「緊急消防援助隊動態情報システム」を更新整備します。
国庫補助及び地方財政措置の活用による車両・資機材・設備などの整備
緊急消防援助隊を活発にするため、総務省消防庁は金銭的な補助も行っています。
具体的には、
など。
国庫補助金や地方債につて詳しく知りたい方は、消防士ドットコム内のこちらの記事をご覧ください。
これらを活用し、緊急消防援助隊の車両や資機材の整備に取り組みます。
また、救助活動等拠点施設などの受援体制の整備にも取り組みます。
【消防士を知りたい】令和4年度の緊急消防援助隊の充実強化のまとめ
令和4年最新の緊急消防援助隊の充実強化についてレポートしました。
まとめると、次のとおり。
確かに最近は、昔に比べて気候変動が激しく、大雨による洪水なども甚大化しています。
被害が大きくなるということは、緊急消防援助隊が活躍する場面も増えるということ。
だとすれば、緊急消防援助隊を強化するというのは当然のことですね。
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